2005年にイギリスで販売され、今では世界中で人気というSwimavaスイマーバをご存じでしょうか。簡単に言うと赤ちゃん用の浮き輪で、一般的な浮き輪が脇の下でホールドするのに対し、Swimavaスイマーバは赤ちゃんの首で浮き輪をホールドします。
小さな赤ちゃんが水面から顔だけを出している絵面は、初めてご覧になる方にとってはなかなかショッキングなビジュアルですが、赤ちゃんの体への負担はなく危険性は無いとされています。
ただ使い方によっては事故を起こしてしまうため、使用中は赤ちゃんから目を離さないなどの注意が必要です。
以下は説明書(公式ガイド)からの引用です。
ベビープレスイミングは、赤ちゃんが生まれて初めて体験できるスポーツ知育のひとつです。赤ちゃんにとってプレスイミングの第1ステップは、水の中で足をゆっくりとバタバタさせて、まるで歩くような動作をすることから始まります。スイマーバは水の中で手足の動きを妨げることなく、自由な動きをサポートします。浮かんでいるうちに、水の中でどう動けばどうなるのかが自然に身につき、心身の感覚を刺激します。また、継続して使うことで、バランス感覚や持久力、安定した呼吸機能の発達にもつながるでしょう。食事→遊び→睡眠の生活パターンを身につけるためにも効果的な遊びです。プレスミングはパパやママにとっても、赤ちゃんとの大切なコミュニケーションの時間です。ボンディング(親子のつながり)のために、この時間を通して信頼感や絆を深めてください。
まだ首も据わっていない場合だと寝かされるか抱かれるかといった受動的な動きがほとんどですが、Swimavaスイマーバを使用することによって赤ちゃんでも自発的な動作が可能になります。
運動能力や心肺能力などが鍛えられそう+体を動かすのでよく寝てくれそう+浮いていることろを見てみたいという動機で購入にいたりました。
Swimavaスイマーバについて
基本的な構造は見ての通り、一般的な浮き輪とほとんど一緒です。空気が入る層は上面と下面に別れており空気穴も2つ。それぞれで入れる必要があります。
手動のポンプも付属していますが、一度に入る空気の量が少ないのでちょっと疲れてしまうかも。この機会にちょっと良い空気入れを買っても良いと思います。
鈴が2つ入っているので動かすと音が鳴りますが、浮かんでいるときはそこまで激しく動かないので今のことろ使用中に鳴ることはありません。
また裏面には持ち手もついていますが、まだ2ヶ月弱なので握ることもできません。もう少し大きくなったら意味をなすだろうと思います。
Swimavaスイマーバの使い方
スイマーバに空気を入れて膨らませたら上下にあるプラバックル(カチっとするやつ)を外し、隙間をあけてから赤ちゃんの首をセットします。
お風呂に入る前に試着してサイズ感をチェック
首をはめて使うものですので、きつすぎると首が締め付けられてしまい危険です。できればお風呂に入る前の落ち着いているときに、指二本分の余裕があるか必ずチェックしておきましょう。逆にゆるすぎても、体が抜け落ちてしまうため危険です。
スイマーバには首周り29cmのレギュラーサイズと首周り26cmのプチサイズがあるので、適切な大きさのものをお買い求めください。
3ヶ月未満の赤ちゃんの場合、Swimavaスイマーバの装着は必ず2人で
首が据わっていない生後3ヶ月未満の赤ちゃんだと、恐らく一人では装着するのは難しいし危ないと思います。
一人が赤ちゃんの体を支えて、もう一人がスイマーバをセット。安全に装着するためにも、必ず二人で作業してください。装着後のプラバックルの位置は、首の後ろです。
水深は足がつく程度を推奨
首への負担軽減+足の裏を使って歩くという体験をさせるために、お風呂の水深は足がつく程度が推奨されます。
ただ最初はよく分かっていなくてぷかぷか浮かべていましたが苦しそうな表情はしていなかったので、足がついていなくてもそこまで負担は無さそう。
どちらにせよスイマーバを使用中は常に赤ちゃんから目を離さないようにしておきましょう。
スイマーバを使うことによって起こりうる事故について
残念ながらスイマーバを使用する人が増えるに従い、事故も増えてきているようです。平成26年10月に消費者庁が、注意喚起を行いました。
平成24年7月27日、消費者庁と国民生活センターは、首掛け式の乳幼児用浮き輪(以下「首浮き輪」といいます)を浴槽で使用した際に溺水したなどの事故情報が寄せられたことから、使用の際は乳幼児から目を離さないようにするなどの注意喚起を行いました。しかし、この公表後も同種の事故が6件、消費者庁に寄せられました。実際、首浮き輪を使って入浴している乳幼児は、楽しそうに見え、保護者も安心して、つい、自らの洗髪等別の作業をして目を離してしまいがちです。また、一人で乳幼児をお風呂に入れる際に、首浮き輪を使うと便利等との使用者の感想が個人のブログ等で見られますが、安心しないでください。鼻と口が水に浸かった状態が5分以上続けば、極めて重症度が高い傷害が残ることがあります。乳幼児を入浴させる際は、例え御機嫌でも、保護者の皆さんは一瞬でも乳幼児から目を離してはいけません。
上記引用からも分かるとおり、スイマーバを使用中の事故は構造的に欠陥や問題、危険性があるというよりも、使用中に親が目を離したことから起きているものがほとんど。
以下のニュースリリースでは事故の実例も4つ紹介されています。ここでは2つほど概要を紹介しておくので、興味のある方は下記リンク先でご覧ください。
空気は7割くらい入れて使っていた
空気を7割程度しか入れていないものを使っていたら、抜け落ちてしまい気がついた時にはお風呂に浮かんでいた。お母さんはミルクの準備とトイレで目を離していた。
母親が洗髪中に鼻が塞がった状態になった
お母さんが洗髪で目を離している間にズレ落ち、浮き輪部分で鼻がふさがれ口は水中に。お母さんが気がついた時には顔にチアノーゼ(青紫色になること)が出ており便も漏らしていた。
Swimavaスイマーバは便利グッズではありません
1人で赤ちゃんをお風呂に入れるのは、とても大変なことだと思います。でもスイマーバは、その苦労をサポートするための便利グッズではありません。
スイマーバはあくまでスポーツ知育用具。赤ちゃんの心と体を刺激しながら、健全な発達と親子のコミュニケーションを促すアイテムです。
とにかく目を離さないこと、そして空気はしっかり入れること。これらを守って楽しく使用してくださいね。