以前から欲しいなーと思っていたギター。最近妻が興味を持ち始めたので、これ幸いとばかりに購入しました。
ハタチくらいの時に当時流行っていたフェルナンデスのZO-3(ゾーさん)は持っていたのですが、弦を押さえる際の指先の痛さに耐えきれず、コードもほとんど覚えられないまま挫折。
なので厳密には人生2本目のギターとなりますが、経験値としてはギター未経験と同等といって良いでしょう。
エレキ?アコギ?どっちを選ぶ?
バンドを組みたいわけでもなく、なんとなくポロローンと弾いてみたいギター未経験者の場合、エレキギターとアコースティックギターはどちらを選ぶべきでしょうか。
手にとってすぐ音が出せる、手軽さが魅力のアコギ
基本的には好きな方を買えば良いのですが、私のオススメはアコギです。
エレキギターはアンプと呼ばれるスピーカーから音を出すことを前提に作られています。一応ギター単体でも音を奏でることはできるのですが、アンプは必須と考えた方が良いでしょう。
そのぶんアコギよりも初期投資が+αされるうえ、アンプをコンセントにつないだり、シールド(ケーブル・コード)でアンプとギターを繋げるなどギターを弾く際の手間も+α。
手にとったらすぐにポロローンと音を出せる気軽さ、シールドも無いのでダイニングからリビングなどへの移動もラクラク。そんな手軽さはアコギならではでしょう。
ほんの些細なことなのですが、これらの手軽さは未経験者がギターを続けるうえでとても大切なことだと思います。
マンション住まいの懸念事項、ギターの騒音問題について
夫婦でギターを買おうとなった時、情報収集のために楽器屋さんに行って色々と質問をしてきました。「マンション住まいなのであまり大きな音が出せないのだけれど、エレキとアコギはどっちが良いだろう?」
店員さんいわく、エレキでもアンプのボリュームを絞れば音量は小さくなるし、アコギでも激しく弾けば大きな音が出る。セッティングや弾き方次第なので、その部分に関してエレキとアコギに優劣はないとのことでした。確かにその通りですね。
アコギはエフェクターが使えないのが難点
エフェクターとは、ギターの音を加工する機器のこと。ギターとアンプの間に繋げて使用することで、音をひずませたりエコーをかけたりすることができます。
シールドをさすことのできないアコギではエフェクターを使うことができないので、音をいじって遊べないのが難点といえるでしょう。
エレアコという選択肢もある
アコギの手軽さも欲しいし、音もいじって遊びたい。そんな欲張りな方にはエレクトリック・アコースティックギター(エレアコ)をどうぞ。
エフェクターに繋ぐことができるので音をいじれるうえ、シールドをささなければ普通のアコギとしても使えます。
忘れちゃいけない、ギターのインテリアとしての側面
ギターは弾いて楽しむだけでなく、飾っておいてもかっこいいアイテム。だから色々と述べてきましたが、見た目で選んでもそれはそれで正解だったりします。
子供からギターを守れ!壁掛けにすると安心&かっこいい
ギターをインテリアとしても活用する場合、おすすめは壁掛けです。特に小さな子供がいるご家庭の場合、ギタースタンドに立てかけておくと子供の餌食になってしまうのは時間の問題でしょう。
ギターを壁の高いところにかけておくことで子供が触れなくなるうえ、インテリアとしても最高にかっこよくなります。さらに壁にかけることによりギターの重みをネックが支えることになるので、しなり予防にも効果があるのだとか。
我が家でもHERCULES(ヘラクレス)のギターハンガーGSP39WBを購入しました。本当はリビングが良かったのですが、壁に余ったスペースが無かったので作業部屋の壁に直づけ。
ネックを挟む部分が回転してストッパーになるので、より安心感があります。
ギターのボディは6cmほど壁から浮くので最初は気になりましたが3分で慣れました。設置する場所にもよりますが、繊細な人は気になるかもしれません。
初心者はどのくらいの値段のギターを買うべきか
一万円以内で買えるものから高いものだと数十万円(もちろんもっと高いモノもありますが)と、ピンからキリまであるギター。ギターが初めてという初心者はいったいどの価格帯のモデルを買うのが正解なのでしょうか。
楽器屋さんのオススメは最低6〜8万円くらいのギター
情報収集のために訪れた楽器屋さんの店員さんいわく、辛うじてまともな音が出せるギターは6〜8万円くらいのモデルから。でも本音をいえば、10万円以上するギターを買って「頑張ろう」「続けるぞ」という覚悟を決めて欲しいとのことでした。
これはこれで一理あるのですが、ビギナーがいきなり10万円以上するギターに手を出すというのはなかなか勇気がいるもの。むしろ6〜8万円のギターだって、子供を育てるパパにとっては高嶺の花だったりします。
私の出した答え「Headway HJ-45S SB」税抜き29,800円
正直いってギターほぼ未経験なので、スペックを見てもちんぷんかんぷん。ただ楽天のレビューを見まくって、そこそこ安いのに評価が良い、なおかつ見た目がかっこいいという理由でHeadway HJ-45Sを選びました。
カラーはサンバーストとブラックの2色展開となっています。どちらにしようか迷いましたが、妖艶なグラデーションが美しいサンバーストをチョイス。
Headway(ヘッドウエイ) HJ-45Sとは
日本製のハンドメイドギターとして人気のメーカーHeadway(ヘッドウエイ)。同社が廉価なエントリーモデルとしてラインナップしているユニバースシリーズのギターです。
ヘッドウェイのベーシックなモデルが日本国内でハンドメイドされているのに対し、ユニバースシリーズは海外にある提携工場での製造。こうすることで価格を抑えているわけですが、職人が現地の工場におもむき適正な技術指導と品質管理を行っているのでそのクオリティは充分といえるでしょう。
そんなヘッドウェイのギターを北海道小樽市にある楽器店「光栄堂」が良い感じにカスタマイズした別注モデルがこのHJ-45Sとなります。
言うなれば、ベーシックなモデルにほんの少しこだわりをプラスしたのがこのギター。そんなもんいらんわい!という方は、純正モデルHJ-35をどうぞ。こだわりがない分、およそ1万円ほど安く購入できます。
Headway(ヘッドウエイ) HJ-45Sを弾いてみて実際どう?
ギターほぼ未経験なので音の善し悪しについては何も語れないのですが、フツーに音が良いと感じるし、見た目も安っぽくない。つまり買って大満足しています。
Headway HJ-45Sを弾き続けて欲や不満がでてきたら、次は10万円以上のギターに手を出す。このパターンが挫折する可能性も視野に入れたうえでの、もっとも正解に近い答えなのではないでしょうか。
結局高いギターと安いギターの違いってなんだろう?
先に言っておきますが、ギター未経験者の考察なので正解とは限りません。ただ色々聞いたり調べたりしたなかで「こういうことなのかなー」という感じ。
高いギターの方が良い音がするの?
まずチューナー(ギターの音を調整する機器)を使って音程を合わせれば、どんなギターだって最低限「正しい音」は鳴ります。
もちろんメーカーやモデルによって音色は違うのでしょうが、その差はほんのわずか。実際に楽器屋さんで聞き比べてみましたが、ド素人な私にはまったく違いが分かりませんでした。
そしてそもそも、良い音とはなんでしょう?仮にモデルごとの音色の違いを聞き分けられたとしても、それはそれぞれのギターの特徴でしかなく、優劣を付けられるものではありません。
安いギターの音色が好きな人にとってはその音が良い音だし、その逆だって同じ。つまり良い音の定義があやふやな以上、価格と音質は比例していないと言って良いでしょう。
じゃあ高額なギターはなぜ高い?
結論から言うと「耐久性」と「ブランド料」だと思います。高級な素材やパーツを精度高く加工して緻密に組み立てる。その結果できるのは、頑丈なギター。
ギターに頑丈さなんて必要なの?とお思いになるかもしれませんが、プロが激しくかき鳴らしても、ステージ上で振り回したって、その使い方に耐えうるギターとイメージすると分かりやすいかも。
そしてギブソンやフェンダーなど有名メーカーのギターが高い理由は、それがギブソンやフェンダーだから。禅問答のようですが、これはこれで1つの真理でしょう。
もちろん知名度の裏には間違いのない高いクオリティがあるので、ブランド料とは「これは間違いのないギターであるという安心が得られる」安心料と言い換えることもできます。
初めての1本に中古ギターは選ばない方が無難
なぜならネックがしなっているなどギターが劣悪な状態だったとしても、ギター未経験だとそのことに気づくことすらできないからです。
せっかく練習を重ねても上手く弾けない。その原因が腕ではなくギターにあったとしたら、それはとてももったいないこと。努力をしっかり活かすためにも、初めての1本は中古ではなく新品のギターがおすすめです。
過去にギターで挫折したパパに朗報!今はYouTubeがある
若いときにギターを始めてみたものの、ほとんど上達しないまま挫折してしまったお父さんは多いのではないでしょうか。上でも述べましたが私もそのクチです。
当時はギター教本やバンドスコアを見ながら、正しい音が出せているのかもよく分からないまま練習していましたが、今はYouTubeがあります。
「ギター 初心者」あたりで検索すると、ビギナー向けのチュートリアル動画がわんさか。もちろん動画なので正しい音を聞きながら練習できるし、本の比ではない圧倒的な情報量でとにかく分かりやすい。むしろ当時のやり方だと挫折して当然だったなと思ってしまうほど、ギター初心者にとってはありがたい環境が揃っているんです。
だから過去に挫折したことがあるから続ける自信がないという方も、ほんの少しでもギターに興味があるのであればもう一度手に取るべき。ホント当時とは環境がまるで違うので、楽しく続けられると思うんです。
ちなみにギターのチュートリアル動画は大抵シリーズものになっているので、見ていて好感を持てる人(←これ大事)がアップした動画を順番に見ていく方法がおすすめ。私たち夫婦の師匠はこの方です。
ギターを弾くのに必要な機材
ギター本体
言うまでもありませんが、一応。家でしか弾かない場合ケースは必要ありませんが、ほぼすべてのギターにはソフトケースが付いています。
ピック
ギターの弦をはじく、プラスチックの小さな板です。無くても弾けますが、1つは持っておいた方が良いでしょう。高いモノではないので、数枚オマケとして付いていることも多いです。
チューナー
ギターを正しい音程にするため、音の高低をコードで表示してくれる機器です。アコギ・エレキともに必需品。
20年前は針が動くメータータイプだったと思うのですが、デジタル表示になっていたのにはちょっと驚きました。私が買った光栄堂だと、レビューを書き込むと無料でもらえます。私ももらいました。
エレキ・エレアコのみ:シールド
ギターとアンプをつなぐケーブルです。アコギの場合は必要ありません。
エレキ・エレアコのみ:アンプ
ギターの音量を増幅して出力する機器です。いま初めてアンプというモノをAmazonで検索したのですが、意外とお手頃なんですね。
あった方が良い:カポ
ギターの弦とネックをカポっと挟んで音程を調節するアイテムです。楽器屋さんの店員さんがあった方が良いと言ってましたが、まだ買っていません。
エレキ・エレアコのみあった方が楽しめる:エフェクター
上で述べた通り、音をいじって遊べる機器です。無くても困りませんが、エレキ・エレアコの場合あった方がより楽しめます。
通常は、例えば音を歪ませるだけのエフェクター、さらにエコーをかけるならそれ用のエフェクターをもう1つ追加していくという「レストラン 単品オーダースタイル」ですが、色々な音の加工を1つで済ませることができる「レストラン セットメニュースタイル」なのがマルチエフェクター。
ギターだけでなくマイクを挿せば声も加工できるなど色々と楽しいので、とにかく音で遊びたいという方にもおすすめです。
乳幼児がいるご家庭には必須:ギターハンガー
あとギターをインテリアとして活用したい方も。私も買いました。おすすめです。
最後にひとこと。ギター楽しいよ
コードとか関係なく、適当にポロローンと音を奏でるだけでも楽しくて気分が高揚してしまうギター。ただそれだけだと芸がないので、目標はギターを弾きながら子供や妻と一緒に歌を歌うことにしました。きっと楽しさは倍増すると思うし、それで「父ちゃんスゲえ」って思ってくれたらなお良し。
子供が生まれたから諦めなければならない趣味もあるのかもしれませんが、子供をキッカケにして増やせる趣味もたくさんあるはず。そういったものがゆとりある子育てに繋がると思うし「せっかく生まれたのだから、人生を楽しもうぜ」っていうパパから子供への、背中で語るメッセージにもなると思うんです。
この記事がまったく初めてギターを触る人だけでなく、一度挫折した人にまで響いてくれると嬉しいです。